マーク金井blog

カテゴリー: スイング、ゴルフ練習法

2017年02月16日超私的な考察、何故アマチュアの平均スコアは昔も今も100前後なのか!?

昨日は、アナライズの診断デー。2時間のスイング&クラブ診断をお昼12時からと、午後3時からの2回実施しました。本当に偶然なんですが、来店されて2名のアマチュアゴルファーは偶然にもゴルフ歴が20年、そしてハンデキャップが11。ラウンドの回数は少し違えども、シングルになれそうでなれないアマチュアゴルファーでした。

オンプレーンセミナーで実施している、「水平振り」、「ひざ立ち打ち」でスイングの完成度をチェックさせていただいたところ、双子の兄弟と思えるほど同じようなスイングで、2名とも水平振りではボールではなくパイロンを勢いよく飛ばし、ひざ立ちスイングではボールの20センチぐらい手前をダフりました。

 

 

ハンデ11ともなれば、調子が良ければ70台のスコアも出る腕前です。にもかかわらず、「水平振り」と「ひざ立ち」をすると、110ぐらい叩く初心者がしでかすようなミスをしてしまうのです。ちなみに、これまで延べ1000人近く「水平振り」と「ひざ立ち打ち」をしてもらいましたが、この2つのドリルがちゃんとできるアマチュアは数えるほどしかいません。9割以上の人たちは、ゴルフの腕前に関わらず、この2つのドリルで、これでもかってぐらいの失敗をします。言い換えると、ゴルフスイングで一番重要な動作が抜け落ちたままで、ボールを打っています。ゴルフスイングで一番重要な動作が抜け落ちたままで、なんとかいいショットを打とうと練習しているのです。

 

そして、「水平振り」「ひざ立ち打ち」で失敗している人は、実は初心者の頃から中上級者になっても、スイングの一番重要な動作を知らないまま、ゴルフを続けているのです。誤解を恐れずに言えば、ゴルフの一番重要な動作を知らないまま練習をしているから、その努力が報われないのです。

 

では、なぜ多くのアマチュアゴルファーはスイングの一番重要な動作を知らないまま、ゴルフをプレーし、練習場に通うのか?

 

 

いくつか理由はありますが、超私的に言わせていただくとスイングの一番重要な動作を知るのは簡単ではないからです。一番重要な動作について説明されているレッスン記事、レッスン本もありますが、困ったことに、スイングの一番重要な動作というは自分で体験しないことには理解できません。例えば、野菜のトマト。トマトを食べたことがある人ならば、「赤くて、葉っぱが青くて、食べると甘酸っぱい」と言われたら、トマトを思い浮かべられます。しかし、トマトを一度も見たことない人、トマトを一度も食べたことがない人に、「赤くて、葉っぱが青くて、食べると甘酸っぱい」と説明しても、トマトを正しく思い浮かべることは不可能に近い。ゴルフスイングも同じです。自分で動作を正しくできている人には、「スイングで一番重要な動作」が説明されたレッスン記事を読めば、「そうそう、そうなんだ」と相づちを打てます。しかし、自分で正しい動作ができてない人にとっては、何度読み返しても、その一番重要な動作をイメージできませんし、実践することもできないのです。

 

ゴルフに限りません。スノボも同じです。スノボにおいても、「カービングターンを正しくする上で一番重要な動作」があります。その動作については雑誌、技術書そして、ネットでも書かれていますが、一番重要な動作ができていない人には、いくらその記事を読んでもちんぷんかんぷん。理解できていない分けですから、当然、実践することもできないのです。

 

 では、スノボにおいて一番重要な動作は一体どんな動作なのか?
 では、ゴルフにおいて一番重要な動作は一体どんな動作なのか?

 

マーク金井は55歳から本格的にスノボを始め、わずか2年半で一級のバッジテストに合格できました。これはひとえにマンツーマンで教えて下さった、ガーラ湯沢の石川コーチのおかげでですが、実は、1級が受かる直前に「ひょっとしたら、これがスノボで「一番大事な動作なのかも」ということをレッスン中に教わり、その動作を取り入れてターンができたのです。そして、一番大事な動作を取り入れてターンが成功した後は、霧が晴れたようにスイスイ滑ることができ、カービンターンが決まるようになりました。それ以降は、自転車に乗れた状態と同じで、一度乗れてからターンに迷いがなくなりましたし、実際、iPhoneで動画を撮っても、「ほぼイメージ通り」に身体が動き、ターンが決まるようになりました。

スノボにおける一番重要な動作、それは「体軸の入れ替え」、即ち「自分(重心)がターンの内側」にいることです。言葉にすればシンプルですが、実は、レッスンを受け始めた頃から、この2つの動作については習っていたのです。しかし、それができないことは、言葉の意味が分りませんし、動作も伴いません。それが、レッスンの最中に試したドリルを行うことで、「体軸の入れ替え」「自分(重心)がターンの内側」が出来るようになったのです。そして、出来るようになると、「自分で曲がろうとしなくても、ボード(板)が勝手に曲がってくれるようになったのです。

 

ゴルフもしかり。

 

スイング一番重要な動作とは、「腕の入れ替え」、即ち「両腕の運動方向の違い」を正しく理解し、正しく実践すること。これを理解し、自分で実践できるようになれば、何年やっても平均スコアが100前後なんてことにはなりません。ゴルフに行ける頻度によっても変わってきますが、月1ペースでも180台のスコアを出せるようになりますし、月2ペース以上であれば、70台のスコアも出せるようになります。逆に言うと、何年やってもスコアが100前後、5年以上真面目にゴルフに取り組んでも70台のスコアが出ない人の多くは、「腕の入れ替え」と「両腕の運動方向の違い」を知らないまま、練習を重ね、そしてゴルフ場でプレーしているのです。

 

おーっと、終電の時間が近づいてきました。この続きは次回~。

 

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2017年02月08日超私的な考察、ゴルフスイングを上手く教わるために心がけたいポイントとは!?

日曜から月曜日にかけて北海道、帯広に出張してきました。日曜日はアップアイランドゴルフセンターにて「オンプレーンセミナー」と「トークショー」。月曜日はサホロスキー場でスノボを滑ってきました。日曜日はセミナー講師で、月曜日は私設スノボスクールの受講生です。日曜日は教える側で、月曜日は教わる側でした。

教える側と教わる側。

立場は正反対ですが、実は共通していることがあります。教える側も教わる側も、メタ認知(自己客観視)することが必要不可欠です。教える側は教えたいことを一方的に伝えても意味がありません。教えたいことを一方的に伝えるだけでは、教わる側に教えたいことが伝わらない可能性が高くなるからです。教わる側は教わる側で、自分のどこに問題があるのか、自分がやっていることが客観的に見てどうなっているのか、上手くいかない原因はどこにあるのか、などを絶えず振り返ることが必要不可欠です。

 

我々はレッスンでこうなることを願っている

 

教える側は教え上手になる必要がありますが、教わる側も教わり上手になる必要があります。マーク金井はスノボ歴4年目に突入してますが、3年弱で1級合格できたのは、いいインストラクター(先生)に出会えたこと、そして手前味噌ですが教わり上手な生徒をずっと心がけていたからです。

 

では、ゴルフではどんな風に振る舞えば教わり上手になるのか?

 

いくつかポイントを挙げると、、、

  1. インストラクターやコーチのアドバイスを素直に聞く
  2. 自分の感覚と実際の動きのギャップがどこにあるのか絶えずチェックする
  3. 違和感を楽しむ(違和感を嫌がらない)
  4. 最初から結果を求めない(いい失敗をする)
  5. インストラクターやコーチに積極的に質問する

 

ゴルフのレッスンを受ける人の中には、「あの教え方自分に合わない」とか「自分のスイングが崩れないように教わりたい」という人が少なからずいます。合う合わないは確かにありますが、「自分のスイングが崩れないように教わる」というのは、無茶な相談です。ゴルフが上手くいってない人の場合、すでに崩れたスイングになっているからです。教わる前から崩れているわけですから、インストラクターやコーチのアドバイスでスイングがさらに悪くなることはないと思います。

 

ゴルフの上達が難しいのは、悪いスイングでもナイスショットが出ること・・・(ナイスショット=良いスイングではないこと)

 

スノボを経験して分ったのですが、初心者の頃は何をやっても違和感だらけです。スキーと違ってスノボは両足固定。これだけで違和感出まくりですし、両足固定された状態で下り斜面で左右にターンするのは恐怖感がありました。しかし、上達にはこの恐怖感と違和感をいかに克服するかが鍵を握っています。スノボでは上手くなる課程で前転(後ろではなく前に転ぶ)がありますが、前転するつもりで滑ることで得られることがあります。マーク金井も昨シーズンは2度、今シーズンも1度、派手な前転をしました。

 

ゴルフにおいて違和感、恐怖感を一番感じるのは、グリップ、アドレス、そしてボール位置です。少しでもボールを打つ経験がある人の場合、初心者であっても、自分の握り方、自分のアドレス、自分にとって心地良いボール位置があります。逆に言うと、それから外れることをやろうとすると、違和感、恐怖感がつきまとうのです。

 

ミスショットが出る=スイングが変化している(いい失敗をする)

 

もちろん、テークバックやトップ、そしてクラブの振り方についても、自分に慣れた動きがあり、そこから外れるようなことを教わると、違和感、恐怖感がつきまといます。

 

 

この違和感、恐怖感があると、多くの人は防衛本能が働き、拒否反応を示したり、動きにスムーズさがなくなります。そして、新しいことにチャレンジして失敗すると(ミスショットが出ると)、途端に元に戻りたくなるのです。加えて、インストラクターやコーチに対して不信感を抱きます。

 

間違った動き、間違ったスイングをしていても、それでボールを打ち続けていると、頭も身体も、それが心地良い(違和感が無い)動作だと認識します。スノボでもゴルフでも、実は、これが上達を阻んでいる最大要因なんです。

 

変化は進化。気持ちよく振っていても何も変わらない

 

この違和感、恐怖感を取り除くは容易ではありませんが、この違和感、恐怖感から逃げてしまうと上達は望めません。スノボの場合ならば転倒を恐れないこと、ゴルフの場合ならばミスショットを恐れないことが、実は、上達の一番の近道。そして、ミスショットを恐れないで、違和感がある動作に積極的に取り組み人ほど、教わり上手になりますし、教わった分だけゴルフが上手くなれるのです~。

 

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2017年02月06日超私的な考察、ゴルフが難しい最大の理由はいったい何なのか!?

昨日は北海道帯広市に位置するアップアイランドゴルフセンターで、「オンプレーンセミナー」と無料トークショーを実施しました。冬の一番厳しい時期にもかかわらず、セミナーは満員御礼(定員10名)。神田でもそうですが、帯広でも受講者一人一人に、オンプレーンに振るコツを手取り足取り伝授させていただきました。

オンプレーンセミナーでは、開始直後に恒例の水平打ちをやってもらうのですが、今回水平打ちがちゃんとできたのはわずか1名。残りの9名はボールではなくてパイロンが気持ちよく飛んでました。まさにセミナーを受けていただきたい人たちばかり集まって下さいましたが、セミナー受講者は「あれっ、なんで当たらないんだろう」という顔をされてました。

そして水平打ちの後に、こんな質問を投げかけました。

 

ゴルフは何で難しいと思いますか?

 

回答して多かったのは、

  • ボールを狙い通りに飛ばすのが難しい
  • 自分のイメージと実際の動きにギャップがある
  • クラブの正しい振り方が分からない
  • 何度も同じスイングを続けることが難しい

 

オンプレーンセミナーで水平振りをする目的は、ゴルフは「自分のイメージと実際の動きにギャップがある」ということを、これでもかってぐらい体験してほしいからなんです。
加えて、水平振りは「クラブの正しい振り方が分かっていない人は、何度やってもボールの下のパイロン」を叩いてしまいます。これもまた体験してほしいからなんです。耳に痛いことを言わせていただくならば、水平振りでボールをクリーンに打てない人の場合、一生懸命練習を続けても大幅な上達は望めません。クラブの正しい振り方を理解していない人が、たくさんボールを打ち続けても「スイングのタネと仕掛け」を会得する可能性がきわめて低いからです。

ちなみに、マーク金井もかつてはその一人で、ジュニア時代はこの水平振りがまったくもって上手く打てませんでしたし、ひざ立ち打ちをするとボールの手前50センチの地面を平気に叩いてました。ダフらないで打とうとすればするほど、ボールの手前にヘッドが落ちるという悪循環から抜け出せませんでした。

 

オンプレーンセミナーでは、自分のイメージと実際のヘッド軌道がズレることを再認識してもらうことで始まりますが、これには意味があります。自分のイメージと実際のヘッド軌道がズレることを体感することで、本当の意味でゴルフの難しさを思い知ってほしいのです。

 

では、なぜ多くのアマチュアゴルファーは自分のイメージと実際のヘッド軌道にズレが生じてしまうのか?

 

いくつか要因がありますが、アマチュアに多いエラーは、、、

 

 体、腕をシンプルに使ったらクラブ(ヘッド)はイメージ通りにシンプルに動く!!

 

と思ってスイングしています。パットを打つことに関しては、体、腕をシンプルに使った方がクラブ(ヘッド)はシンプルに動きます。しかしながら、ショットを打つ時というのは、体、腕をシンプルに動かしても、クラブ(ヘッド)はシンプルに動きません。誤解を恐れずに言えば、体、腕をシンプルに動かすほどに、クラブ(ヘッド)は正しいプレーンから弾ますし、自分のイメージと実際のヘッド軌道との間にズレが発生しやすくなるのです。

 

今回の帯広でのセミナーでもレクチャーしましたが、クラブをシンプルに動かすコツ、
自分のイメージ通りにヘッドを動かすコツは、

 

 腕を複雑に使う(動かす)ことで、クラブ(ヘッド)はオンプレーンに動きやすく、そして自分のイメージと実際のヘッド軌道が一致してくるのです。

 

 

パターとゴルフスイング(フルショット)は似ているようで全然違います。この違いを正しく理解し、そして腕を複雑に使う(動かす)こと。これがスイングを正しく成立させるためのタネと仕掛けです。タネと仕掛けについては、実際に体験していただくことによって理解できます。水平打ち、ひざ立ち打ちがちゃんと出来てない人は、ぜひとも神田セミナーに受けに来て下さい。神田にサクッといけない人は、マーク金井が日本全国どこにでも伺います~。

 

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記事にもありましたように、参加人数を集めていただいて、場所を確保していただけるなら、全国どこでもマーク金井が伺います。とりあえずお問い合わせいただければと思います yoyaku@analyze2005.com

 


2017年02月05日超私的な考察、なぜ超軟らかシャフトを使うとスライスが矯正できるのか!?

節分が過ぎれば、暦の上では立春。春の到来ということになりますが、実際はまだまだ寒い時期が続きます。昨年に比べると今年は降雪量も多く、毎週お世話になっているガーラ湯沢の積雪量も300センチを楽に超えてます。マーク金井は1月に続き、2月もスノボモード全開。今シーズンはパウダーを楽しむとともに、逆足で滑るスイッチライディングのスキルアップを目指します。

 

さて、今回もスライス矯正法について超私的に書きたいと思います。まずは前回のおさらいですが、スライスが出る最大の要因、それは、、、、

 

 インパクトでフェースが開いていること!!!!

 

ここで言うフェースの開きとは、目標方向ではなくてヘッド軌道に対してです。フェースが目標よりも左を向いている場合でも、ヘッド軌道がそれ以上アウトサイド・インになっているとスライスは出ます。例えば、インパクトでフェースが3度左を向いていても、ヘッド軌道が5度以上アウトサイド・インだと、ヘッド軌道に対してフェースの向きというのは、2度以上開いています。ヘッド軌道に対してフェースが開けば、その分だけボールにスライス回転がかかるのです。

 

アマチュアゴルファーはヘッド軌道がアウトサイド・インになるとスライスが出ると思っている人が少なくありませんが、ヘッド軌道がインサイド・イン、インサイド・アウトであっても、ヘッド軌道に対してフェースが開いていればボールにスライス回転がかかります(フェースの向きとヘッド軌道の関係については、GDOでDプレーンでも解説がなされてます)。

 

では、なぜスライサーはインパクトでフェースが開くのか?

 

フェースが開く原因はいくつかありますが、多いのは、身体の回転に対して腕が振り遅れてしまうことによるもの。もうひとつは、インパクトゾーンで手を速く振りすぎてしまうことによるもの。フォローで左ひじが引ける人の場合は、インパクトゾーンで手を速く振っているのが原因で、インパクトでフェースが開いている場合が多いです。ちなみに、どちらのパターンの場合も、スライスを嫌がってスイングすると今度は左に引っかけが出ます。引っかけている時は、手先で強引にフェースを返すために、インパクトでフェースが左を向きすぎています(正確にはヘッド軌道に対して、フェースが左を向く)。

 

振り遅れてフェースが開く、手を速く振ってフェースが開く。

 

この2つを矯正するのに役立つのが、超軟らかシャフトです。ワッグルしただけでグニャグニャしなるシャフトが装着されたドライバーでスイングすると、9割以上のゴルファーは、ほんの数発打っただけで、振り遅れなくなりますし、インパクトゾーンで手を速く振らなくなります。

 

 

その結果、本人の意識とは裏腹にスライスがぴたりと止り、捕まった球が打てるようになります。理由は単純で、超軟らかシャフトだとインパクトで待つ動作が入ります(待たないと当たらないのが分るから)。結果、身体の回転に対して腕が遅れることなく、手を速く振ることがなくなるためにシャフトのしなり戻りが使え、シャフトのしなり戻りによってフェースが開かない状態(やや閉じた状態)でインパクトを迎えられるからです。

 

 

超軟らかシャフトでスイングすると、無意識の内に「振り遅れたら打てない」というのが分かり、インパクトゾーンではシャフトのしなり戻りが発生します。これでヘッドが戻ってくる感じになるのです。スライサーにはフォローで左ひじが引ける、いわゆる「チキンウイング(手羽先)」になっている人が少なくありませんが、そんな人も超軟らかシャフトでスイングすれば、フォローでチキンウイングになりません。

 

超軟らかシャフトはゆったり振るための練習クラブだと思われがちですが、シャフトのしなりを使う感じを養えますし、スライス矯正にも役立つのです。そして、そして意外なことにフックや引っかけを矯正するのにも役立ちます。

 

ゴルフの腕前に関係なく、ゴルファーは道具によってスイングの仕方が変わります。誤解を恐れずに言えば、ゴルファーのスイングは道具によって良くも悪くもなります。スライサーに関して言えば、硬過ぎるシャフトを使うほどに振り遅れの度合いが強くなりやすく、硬すぎるシャフトを使うほどにインパクトでフェースが開きやすくなり、スライスと引っかけの両方が出やすくなるのです。

 

ゴルフは物理です。そしてスイングにはタネと仕掛けがあります。

 

インパクトでフェースが開くからと言って、手先だけで強引にフェースを返すとスライスは矯正できますが、今度は引っかけに悩まされます。対して、シャフトのしなり戻りをタイミング良く発生させることを会得すれば、スライスが矯正できるだけでなく、インパクトの再現性が高まり、直進安定性が高いショットを続けて打てるようになるのです~。

 

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2017年02月03日超私的な提案、スライスを矯正するためのとっておきの練習とは!?

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昨日は今シーズン10度目の早朝スノボ。東京は前日から強風。太平洋側が晴れて風邪が強くて寒い時、日本海側は得てして天気が良くありません。昨日もまさにそんな感じで、
新幹線で関越トンネルの手前までは晴天。関越トンネルを抜けた途端、猛吹雪でした。

 

 

ガーラ湯沢駅からゴンドラに乗ってゲレンデに到着しても、猛吹雪。おかげで、最初の数本はパウダースノーを堪能できました。吹雪で視界が非常に狭いこともあって途中からはビンディングを調整し、グーフィースタンスの滑りをコーチに教わりました。普段よりも軟らかめの板でレッスンを受けたのですが、軟らかい方がターンの切り替えのタイミングがつかみやすいことが再確認できました。ゴルフに例えるならば、グーフィーでの滑りは右打ちの人が左打ちするようなもの。頭の中は滑りを理解しているはずなんですが、いざ滑ると、よちよち歩きの子供のような感じ。自分のイメージと実際の動きのギャップの大きさを嫌と言うほど思い知らされます。

 

スノボを終えて神田には午後1時に戻り、夕方からはクラブ買い換えのお客様が神田のスタジオにご来店。偶然にもスノボをやっている方で、なんと準指導員の資格をお持ちの方です。ゴルフに例えるならば、準指導員というのは5下シングルの実力者です。では、ゴルフの腕前はというと、キャリアが3年と短いこともあって、スノボに例えるなら3級ぐらいでした。野球経験者ということもあって典型的なスライサーです。

 

そんなスノボ名人に、マーク金井がまずレクチャーしたのはスイングとシャフトの関係です。スライサーの場合、振り遅れてインパクトでフェースが開くためにスライスが出ます。振り遅れる理由はいくつかありますが、スライサーに共通しているのはインパクトでフェースが開いていることです。そしてスライサーの場合、スライスを嫌がってスイングすると、今度は左に引っかけが出ます。ドライバーを10発打ったら、、、、

 

 右に7発、左に2発、真っ直ぐが1発ぐらいじゃないですか

 

と言ったら、「まさにそんな感じです」と。コースに出た時、10発打って1発しか狙った方向に行かないわけですから、スコアメイクは非常に難しくなります。スライサーの場合、厄介なのは右へのミスだけでなく、たまに出る左へのミスです。

 

この典型的なスライサーに、まず試打してもらったのは釣り竿のように細くて軟らかいシャフトが装着されたドライバー(テンポマスター)。ワッグルしただけでグニャグニャしなります。シャフトセミナーでも使っていますが、ほとんどのゴルファーは手にした瞬間、、、

 

 

  • 気持ち悪い
  • 当たるかどうか不安
  • 打てる気がしない
  • 当たる気がしない

 

とおっしゃいます。昨日のスノボ名人も、手にした直後に「気持ち悪い」とおっしゃいました。しかしながら、実際に打ってもらうと、本人の意識とは裏腹にスライスが出ません。スライスが出ないどころか真っ直ぐなショットを何発も続けて打ってます。理由は単純で、フニャフニャシャフトだと振り遅れないでインパクトを迎え、インパクトでフェースが開いていないからナイスショットを続けて打てるのです。

 

 

察しのいい人ならば、もうお分かりでしょう。超軟らかシャフトでスイングすると、「振り遅れたら打てない」というのが分かり、インパクトゾーンではヘッドが戻ってくる感じになるのです。スライサーにはフォローで左ひじが引ける、いわゆる「チキンウイング(手羽先)」になっている人が少なくありませんが、そんな人も超軟らかシャフトでスイングすれば、フォローでチキンウイングにならないのです。そんなことをしたらヘッドがちゃんと戻ってこないのが分るからです。

 

超軟らかシャフトは練習クラブですが、シャフトを正しく使う感じを会得できるだけでなく、ヘッドが戻るのを待つことも会得できます。スライサーの場合、実はこのヘッドが戻るという感覚を会得することが大事で、これが会得できれば振り遅れません。インパクトでヘッドを正しいタイミングで戻すという感覚を養えます。

 

 

アナライズでは女性用よりも軟らかいシャフトが装着されたイージーフレックスという練習クラブ(アイアン)を販売してますが、これは、シャフトのしなりを使う感覚を養うための練習器具であり、同時に、スライスに悩む人(振り遅れてインパクトが開いてしまう人)向けの練習器具です。普通のシャフト(特に硬いシャフト)というのは、振り遅れているかどうかを自覚するのが難しく、また、スライサーの場合、硬いシャフトを使うほどに振り遅れやすくなるのです。

 

 

スライサーの場合、まずは振り遅れない感覚を養うことが先決です。そしてクラブ選びでは、スイングを良くしたいのであれば、自分が振りやすいと感じているシャフトよりも少し軟らかめのシャフトを選ぶことをお勧めします。軟らかいとボールが右に飛びそうな感じがしますが、右に飛びそうな感じがすれば、インパクトでヘッドが戻る感覚を養えるからです。

 

スライサーだけではありません。フッカーの場合も、硬いシャフトを使うとスイングが悪くなることはあっても良い方向に変化しづらくなります。スライサー、フッカーとも球筋が不安定な人の多くはシャフトのしなり(正確にはしなり戻り)を上手く使えてません。逆に言うと、シャフトのしなり(正確にはしなり戻り)を上手く使えるようになれば、スイングが良くなります。そしてスイングが良くなってくれば、硬いシャフトを使うことを推奨しています~。

 

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