ドライバーほどではありませんが、昔と今のパターを比べてみると、まず目につくのがヘッドの大きさでしょう
。ネオマレットに代表されるように、今どきのパターはヘッドが大ぶりです。ピン型にしても、昔に比べるとヘッドが一回り大きくなっています。もうひとつの変化量が大きいのがヘッド重量でしょう。市販パターの多くは20年前よりもヘッドが重くなり、バランスも重めです。かつては310~330gでしたが、最近はヘッド重量が340~360gが普通になってきました。さて、このヘッド重量。パターもヘッドが重い方が反発が上がって転がりが良くなります。そして、重さはストロークにも影響が出ます。ヘッドが重い方がパターを動かしづらくなる分だけ「ゆったり」としたテンポでストロークがしやすい。グリーンが速い場合、ゆったりストロークした方が距離感が合いやすいことから、パターのヘッドが重くなっているのです。
ただし、重いヘッドはメリットばかりではありません。デメリットもあって、ゴルファーがその重さに慣れてくると、インパクトが緩む場合があります。ヘッドが重いとボールが転がり過ぎるのが分かるために、無意識の内にオーバーのミスが怖くなってくる。結果、1~2メートルのショートパットや、上りの短いパットでショートしやすい人の場合、インパクトが緩むのが原因でボールがカップ手前で止まってしまうのです。また、テークバックをちゃんと取っているのにショートしやすい人も、インパクトが緩んでいると思って間違いないでしょう。
人によって重いヘッドがあう人、軽いヘッドがあう人がいますが、軽いヘッド、軽いバランスのパターを使った方がインパクトが緩むミスを軽減できます。重いヘッドとは逆に、軽いヘッドはボールが転がり過ぎません。自分でしっかり打たないとイメージ通りの距離が出ないのが分かるから、無意識にしっかり打とうとします。インパクトが緩むミスも出づらくなります。意外と思うかも知れませんが、パターは軽い方がショートのミスを減らせるのです。
パターに何を求めるのか? それによってパターヘッドの適正重量は変わってくるのです。