グリップの滑りについて、意識を向けたことはありますか?グリップは体とクラブをつなぐ唯一の接点。素振りした時、グリップの滑りを感じるようでは、思うようなスイングができません。また滑りを感じると、反射的にしっかり握ろうとして余計な力みも発生するからです。
グリップは素材によって差はあれど、時間が経つほどに表面が硬くなって滑りやすくなります。使用頻度にかかわらずグリップの寿命は約1年。使わなくても硬化するため、見た目に変化がないようでも、1年以上同じグリップを使っているならば、すぐに交換すべきです。
では、冬場はどんなグリップを装着すればいいのでしょうか?
まず、今までのフィーリングを大事にしたいならば、交換時に古いグリップの重さを量り、同じ重さのグリップを選んで下さい。グリップ重量は35~50gと幅があり、重さが5g以上異なると、クラブのバランス、ヘッドの効き具合が変わってしまうからです。太さに関しても、できるだけ同じ太さにした方がいいでしょう。
そして、冬場に力みやすい人にお勧めなのが、握り心地がソフトなグリップ。同じシャフトでも装着するグリップを軟らかくすると、シャフトのしなりを邪魔しない分だけ、少し軟らかく感じます。結果、シャフトのしなりを感じやすくなって力みを防げます。好みの問題もありますが、握った時に硬く感じるよりも、フワッと軟らかく感じるグリップの方が、手に余計な力が入るのを防止できます。
グリップの硬さについては、実際に手に取れば簡単に確認できます。一般的にはコード(麻糸)入りが硬いですが、指で押したり、ねじったりすると硬さの違いが分かります。サンプルがあれば、実際に握り比べてみるのもいいでしょう。
グリップはパターを除くクラブはすべて同じタイプに揃えるのが基本ですが、ウッド(ドライバー、FW、UT)とアイアンはわざと変えても大丈夫です。ボクの場合、ウッドはフェースの向きを真っ直ぐ合わせやすいバックライン有り、球筋をコントロールしたいアイアンにはバックライン無しを装着しています。
たかがグリップ、されどグリップ。すり減ったタイヤが危険なのと同様、すり減ったグリップでゴルフするのも百害あって一利無しです。