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RAZR FIT エクストリーム

RAZRシリーズの3作目となるのが、今回試打する「RAZR FIT XTREME ドライバー」。これまで同様、クラウン部分はカーボン素材を採用したコンポジット設計。モデルチェンジによってヘッド体積は10CCダウンして440CC。長さも0.25インチ短くなって45インチとなった。(いずれもメーカー公称値)

 

ヘッド形状は奥行きが浅めの洋梨型。重心を浅くすることで低重心を狙っている意図が窺える。フェースの厚みは約56ミリとややディープだ。フェースは面長だが、フェース全体がヒール側にオフセットされている。慣性モーメントを上げることよりも、ヘッドの操作性を高める目的に感じる。

ソールデザインが今回のモデルチェンジでガラッと変わった。蛍光グリーンが大胆に配され、ビビッドなイメージに仕上がっている。ソール後方のトウとヒールには重量調整用ネジが付き、これによりヘッド重量だけでなく、重心距離も調整可能になっている。

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シャフトは脱着式。シャフトの装着角度を変えることで、フェース向きを3つ選べるタイプだ。前作と比べると、低スピンで飛距離性能がアップしたとアピールする「RAZR FIT XTREME」。メーカーの意図通り、低スピン弾道が打ちやすいのかどうか、テストしてみたい。

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正(RAZR FIT XTREME)のSフレックス。ワッグルすると手元とが硬めで、中間から先端がムチのように大きくしなる。Sにしては少し軟らかめ。重量調整ネジ、フェースアングルともノーマルポジションだと、リアルロフトが10.5度、フェースアングルは-1.5度。ノーマルポジションだとフェースが開き気味なので、スライサーよりもフッカーに構えやすい仕上がりだ。クラブ重量は304.1gでバランスがD1.5。長さは44.75インチ(※ヒールエンド法で計測)振動数は241cpm。

シャフトに合わせてヘッドスピード少し落とし(43m/s前後)打つと・・・「スパーン」と乾いた低めのいい音で、ボールはゆっくり飛び出し、放物線弾道。見た目通り低スピン弾道が打ちやすい。芯で捕えると、スピン量は2600~2800回転。フェースのやや上側で捕えると、1800~2200回転までスピンが減ってくる。

シャフトを無視してヘッドスピードを上げて打っても、スピンが増える気配がない。キャリーだけでなくランで距離が稼げる。前作よりもさらに重心が低いのでは?と感じる。操作性も良くて、インサイドからあおって打てばフックが打てるし、アウトサイド・イン軌道でカットに打てばスライスが打てる。球筋を操りやすいドライバーだ。ノーマルポジションでの特徴はつかまりがニュートラルから、ややつかまらない感じ。

純正シャフトは中間から先端がしなり、しなり戻りがシャープ。インパクトゾーンでヘッドがピュッと走る加速感を味わえる。典型的な先中調子の挙動。前作よりもさらに低スピン弾道が打ちやすくなった「RAZR FIT XTREME」。吹き上がって飛距離をロスしているハードヒッター、スピンを減らしてランでも距離を稼ぎたいゴルファーには、期待に応えてくれるドライバーである。

ノーマルポジションで計測すると、9.5度表示でリアルロフトが10.5度。フェース角は-1.5度とオープンフェース。アドレスするとフェースはやや開いた感じに見える。ライ角は57度。今どきのドライバーの中ではかなりフラットだ。重心アングルは19.5度。こちらも今どきのドライバーのなかではかなり小さい。つかまりよりも操作性の良さを求めている意図を感じる。

フェースアングルを調整した場合、クローズのポジションだとフェース角は-0.5度になり、リアルロフトが11.75度に増える。オープンのポジションだとフェース角は-2.75度となり、リアルロフトは9.5度まで減った。

スペック的にはスライサーよりもフッカーと相性が良さそうだ。シャフトについては、純正の「RAZR FIT XTREME」は重量が約60gでトルクが5.5(Sフレックス、メーカー値)。中間から先端がしなる先調子。振動数は241cpm。Sにしては少し軟らかめだ。長さはメーカー値が45インチで実測値が44.75インチ。クラブ重量は実測304.1g。30~60歳ぐらいの平均的な男性ゴルファーにちょうどいいスペックだろう。

ヘッドはアスリート向けで低スピン弾道が打ちやすい。吹き上がるタイプではないので、ロフトで見栄を張らないほうがいい。ロフトは8.5度、9.5度、10.5度をラインアップしているが、ハードヒッターでも高弾道を求めるならば9.5度をお勧めする。フェースをフックに調整する人はリアルロフトが増えてくるので、普段よりもロフトを1度減らした方がイメージ通りの弾道を打ちやすくなるはず。

純正シャフトは軟らかめ。しっかり感を求めるならば普段よりも0.5~1フレックス上げても大丈夫。純正Sシャフトのストライクゾーンは41~45m/sぐらいか。44m/s以上ある人は、カスタム対応しているアフターマーケット用シャフトも視野に入れた方がいいだろう。


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