このインプレッションは、2012年1月に書かれたものです
僕の衝動買い熱は今年も全開です。とは言えゴルフクラブは、今端境期。新製品発売前だし、マークダウンも一段落。特にめぼしいものが無いが、ゴルフショップ巡り新橋パトロールにお盆も正月もありません。
そんな中で並行品を積極的に扱うゴルフパラダイス新橋銀座口店の並行品特価コーナーでこのユーティリティを見つけた。僕のすでにアダムスのフェアウェイウッドっぽいユーティリティを持っているのは、このコーナで取り上げたので知っている人も多いだろう。今回買ったのは、IDEA a12というアイアンっぽい形状のモデル。日本では全くと言って人気がないアダムスゴルフだが、アメリカではヤニ・ツェンやトム・ワトソンなどメジャーなプレーヤーも使う人気ブランド。今はアディダス・テーラメイドグループの傘下にはいってる。ロケットボールズの溝が話題になったが、テーラメイドがアダムスゴルフを買収したのは、この溝の特許とノウハウが欲しかったのでは?という噂がまことしやかに流れているのは、ご存じの方も多いはず。
さてこの溝、若干こけおどし的な要素があるように感じないでもないが、アダムスはソールだけでなくクラウンにもある。打ってみると低スピンでフェースの弾き感が心地いい。まさにロケットボールズ的な快感がある。スタジオで計測したら、キャリーで200~205y飛んでいる。そしてシャフトはUSTMamiyaのプロフォースVTSのハイブリッド用75H(S)が標準でついている。アダムスは昔からメーカー純正シャフトよりも、シャフトメーカーで相性のよさそうなものを採用する事が多くその点も高評価なブランド。日本で売れないのは販売代理店が弱かったからだろうか?、お金があれば僕が代理店をやりたいぐらいに思う(笑)。
さて完全冷やかし気分で買ったこのa12。すぐ100%買取保証で返すつもりだったけど、気が変わってきた。もう一つ気に入った点はライ角が僕にピッタリ。ソールにライチェックシールを貼ってみるとドンピシャだった。これは大切なことなので何度でも言うけど、アイアンだけでなく、地面から打つフェアウェイウッド、ユーテ
ィリティもライ角にこだわって欲しい。残念ながら僕の作ったSSユーティリティみたいに、ライ角が調整できるものはほとんどないが、シャフトの差し込みを調整すると、±1度ぐらいは調整できる。
このユーティリティもよく見るとシャフトはアップライト方向から刺さっていた。ライ角で注意して欲しいのは、見た目のライ角と実際がちがうフェアウェイウッドとユーティリティがあること。トウとヒールの高さと、スコアリングラインの入れ方や、ソールにスコアリングラインを水平に入れないなど、実はフラット気味なのだけど、アップライトに見えるものを国産メーカーは好む。これはボールが捕まるイメージを出したい為。見た目と球筋が一致しないと、プレーヤーは違和感を抱くもの。このa12はそんな違和感もなく非常によくできている。
このシャフトが入って9800円というのは、自分でクラブを開発している僕としては、新しいクラブを作りづらいなぁとつくづく思う。テーラメイドなら2万円以上の値段を付けれるのに。と考えてしまう出来の良さ。一度買取保証で返して、中古で買い直そうなんて思った逸品だ。
アダムスゴルフIDEA a12(19度)+USTMamiya プロフォースVTS 75H(S)
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長さ40inch/重さ361.3g/バランスD3/振動数298cpm/表示ロフト19度/リアルロフト19.5度/フェース角-0.75度
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