このインプレッションは、2012年8月に書かれたものです。
フェアウエイウッドだけじゃなく、ロケットボールズのUTが売れている。僕も使っている。このロケットボールズ、ソールのスリットが一番の特徴だけど、得てしてこういう画期的なアイデアは大手のメーカーよりも、小さいメーカーが作ることが多い。2ボールパターも、ペルツパターのアイデアだし、このスリット実はアダムスゴルフの製品のかなり前から取り入れられていた。
ロケットボールズが発売の時期を同じくして、アダムスゴルフがテーラーメイドに買収されたが、この件と無関係とは思えない。このアダムスゴルフのUTを見つけたのは、マニアックな品揃えで知られるゴルフエフォート。ロケットボールズのスリットはソールだけだけど、アダムスはクラウン側にもスリットが入っている。
アダムのクラブは僕も何度か買ったことがある。アメリカではトム・ワトソン、ヤニ・ツェンなどが使っていて人気があるが、日本では認知度もイマイチで、テーラメイドやキャロウェイなどに比べると、製品作りも残念ながら垢抜けない印象があった。しかしこの商品はソールの仕上げも高級感があり、アダムス独特の安っぽさが無い。
シャフトもツアーモデルということもあり、三菱レイヨンがアフターマーケット用に販売しているFUBUKIのHYBRID用が入っている。お値段が26000円と高めだったが、中古クラブだと買取保証もあるし買ってみた。Facebookでこの写真をアップしたら気にしている人も多いようで、ようやく注目されてきたのかもしれない
このスリットで反発が強くなるといわれているが、反発はルールで規制されているし、僕は重心位置のコントロールと見ている。重心が浅くなる分低スピン弾道が打ちやすくなる。
見た目はロフトがあるように見えて、ボールが上がりやすそうで安心感があるが実際に打ってみると、見た目ほどボールが上がらず、ロケットボールズのツアーと同じように、スピン量が少なく強い球が打てる。風に強くランがでてつかまり過ぎないのがとても気に入った。僕が長く愛用していた初代レスキューMID TPに近い感じがする。と言うと褒めすぎだけど、かなり気に入った。
値段はロケットボールズツアーに比べると1万円近く高いが、シャフトにしっかりコストをかけていて、ロケットボールズがリシャフトしないとつかいづらい点を考えると、こちらのが実は割安かも知れない。
このFUBUKIのHYBRID用シャフトは手元のしなり感があり、アナライズのMI72都の組み合の相性もいい。色もバッチリ合う非常に気に入ったので、フェアウェイゴルフにこのシリーズのフェアウエイウッドもオーダーしたがすでに売り切れ・・非常に残念
大変良く出来たアダムスのこのUT。唯一残念なのは、ヘッドカバーだ。小学生の筆箱みたいなマジックテープ付きのヘッドカバーで、せっかくヘッドのデザインがよくなったのに、ヘッドカバーなどの細いところはまだまだテーラメイドに追いつけない。純正シャフトにお金をかけないのは真似しなくてもいいけど、カッコイイヘッドカバーを作ることはしっかり学んで欲しい
アダムスゴルフ SUPER XTD HYBRID 19度+FUBUKI AX350
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長さ40inch/重さ350.4g/バランスD2.5/振動数284cpm/センターフレックス値5.69/表示ロフト19度、リアルロフト18.75度/フェイス角-1.0度
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